関係代名詞は、英語で文と文を結びつける役割を果たします。この中でも「which」と「that」はよく使われる関係代名詞ですが、それぞれ微妙な違いがあります。本記事では、「which」と「that」の違いについて詳しく解説します。
whichの後は補足説明 :"ちなみに〜"
「which」は、前の文脈や情報に対してより補足的な意味を持ちます。どういうことか具体的に下記の例文を見ながらみていきましょう。
I have a dog which loves to play fetch.(私はボールを追いかけるのが好きな犬を飼っています。)
例えば、上記の例文の場合、飼っている犬はそもそも一匹しかいかいないのが前提で、"ちなみにその犬はボールを追いかけるのが好き"という補足情報を付け加えています。このように「which」はそれに続く文章が無くても何のことについて話しているのか理解できるものに付けられます。
thatの後は特定・限定のための説明
一方、「that」は、主節とより密接に関連し、補足的な情報を与えるための関係代名詞です。先ほどの例文をthatに変えて見てみましょう。
I have a dog that loves to play fetch.(私はボールを追いかけるのが好きな犬を飼っています。)
この「that」を用いた場合はどういうニュアンスになるかというと、犬の選択肢が複数ある状況で"ボールを追いかけるのが好きなあの犬"と限定しているのです。このように「that」は、"同じような複数の選択肢から話の対象を限定する”を追加する場合に使用されます。
which を用いた例文
「which」には補足の意味合いがあるため、カンマで節点を区切る使い方がされる場合もよくあります。
例文
I bought a new laptop which is faster than my old one.(私は古いものよりも速い新しいノートパソコンを買いました。)
The house, which was built in the 19th century, is a popular tourist attraction.(19世紀に建てられたその家は、人気のある観光名所です。)
that を用いた例文
一方、「that」を使う場合、節点は文全体に密接に関連する要素を指し示します。カンマで区切られず、文脈にしっかりと結びついた形で使用されることが一般的です。
例文
The book that I read last week was very interesting.(先週読んだ本はとても面白かったです。)
She told me a story that made me laugh.(彼女は私に笑わせる話を教えてくれました。)
例外: 人を指す場合は「that」
一般的に、人を指す場合には「that」ではなく「who」または「whom」が使われます。ただし、話し言葉では「that」が使用されることもあります。人は唯一無二だから「which」を使うかとも思いますが、ここでは例外的に「that」で覚えておきましょう。
例文:
The woman who is standing over there is my sister.(あそこに立っている女性は私の姉です。)
The man that you met yesterday is a famous actor.(昨日会った男性は有名な俳優です。)
まとめ
本記事では、関係代名詞「which」と「that」の違いについて解説しました。それぞれの特徴や使い方を把握することで、英語の表現力が向上し、文章の表現の幅が広がるでしょう。
文脈や意図に応じて適切に使用することで、より正確な表現が可能になります。練習を重ねながら、関係代名詞の使い方に慣れていきましょう。
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